*****ここから『電子耕』**********************************************   隔週刊「75歳が送る農業文化マガジン『電子耕』」  第44号   --農業・健康・食・図書・人物情報--  http://nazuna.com/tom/denshico.html 2000.10.26(木)発行      東京・ひばりケ丘  原田 勉 mailto:tom@nazuna.com ********************************************発行部数1304+72部******** <キーワード>   農業を中心として健康・食べ物・図書・人物・庶民の歴史をめぐる雑学情報 を提供し、<読者の声>欄でお互いの意見交換の場を作りましょう。 --------------------------------------------------------------------- <本誌記事の無断転載を禁じます、教育目的の転載も承認を求めて下さい>  投稿メールは原則として<読者の声>に掲載します。都合の悪い方は「載せ ないで」と明記して下さい。ペンネームの無い方は姓だけで載せますので、ご 了承ください。内容は自己責任でお願いします。★字数は200〜400字を 標準とします。短い文章で簡潔に書く練習のつもりでお願いします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 目 次 <読者の声>田んぼのおばさん、松村さん、農学徒さん、onestoさん、山中さ ん、斎藤さん、 <舌耕のネタ> 最近うれしかったこと <農業文化情報>山崎農業研究所   経常研究会「水問題」第2回懇談会は10月28日(土) 現地研究会「山里の豊かさに学ぶ」松阪市11月18(土)〜19日 <図書・情報>『農村ビオトープ』『農業と気象』の2冊 <農工大・国際情報> 第7回農工大中国同窓会に参加して <農業・図書情報>近藤康男の「三世紀を生きて」第4回その1 (10月号)昭和農業恐慌下の農業経済学者・旺盛な著作 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <読者の声>ここはメール交換の場です。編集者はコメントしない場合もあり ますがこれは、メールを無視したわけでは無く、読者同士の交流にゆだねると いう意味ですからご了承下さい。---------------------------------------- ◎ 投稿募集、「20世紀の記憶・忘れてならないもの」この100年の日本・ 世界のできごと、私の忘れられない記憶を募集します。  字数:500字以内。期待しています。締切:12月15日まで、いつでも  適宜に掲載します。お名前(ニックネームでも可)年齢を明示して下さい。 ---------------------------------------------------------------------- <読者の声> ■10/12 田んぼのおばさんより、褌の話 カミゾノ様の・・ カミゾノ様 http://nazuna.com/tom/2000/43-20001012.html 褌の話、楽しく拝見しました。 こういう私も、結婚以来夫の褌を縫いつづけています。21歳で結婚した とき、夫の下着が褌であることを知ったときはいささか驚きました。私自身の 父は褌愛好者でしたが、それは戦前生まれの人だからだと思っていたのです。 カミゾノさんのご主人と同じような「健康上のメリット」を説明しつつ(いか に褌が優れているか)、うら若き妻に「褌を縫って欲しい」と言ったときの彼 の心境を思うと、今ごろになって照れくさい思いがします。 ともあれ、確かに褌は21世紀に残したい優れものですね。時々「スー パーでもっと手軽に買えるようにならないかなぁ」と思うこともありますが、 買ってきた晒しをミシンで縫うことも愛情だなんて思いながら、私の褌作りも 25年目に入りました。10代の息子たちが3人います。今はオシャレなトラ ンクスがいいとか、ブリーフの色はどうとか言っていますが、お嫁さんをもら うまでに「褌派」に仕立てたいと思っています。(お嫁さんの来手がないかし ら?) 褌の普及に努めましょう!? 田んぼのおばさん (自転車にのって、さん。 田んぼの“おばあさん”ではなく“おばさん”で す。) ●コメント:25年間もご苦労さまです。やはり21世紀に残すべきでしょう ね。 ======= ■10/12 松村さんより、健康良好なことを知り喜ぶ 「電子耕」NO.43-2000.10.12拝読健康良好なことを知り喜ぶ。松村進 ●コメント:有り難う、貴兄もできる間は中国旅行を継続して下さい。体を動 かさないと駄目になります。働けばよく眠れます。それが何よりです。 ======= ■10/13 農学徒さんより、自転車にのってさんへ 初めまして,37才の農学徒です. 「75才」の年齢に惹かれこの5月から購読を始めました. 『電子耕』No.43-2000.10.12号 http://nazuna.com/tom/2000/43-20001012.html 自転車にのってさんへ 自分の命より守るべき<自分>をお持ちであったあなたのおとうさんを私は心 から尊敬します.大陸でお父さん方がなされたことは,国民党軍,共産党軍と の戦争です. 日本の敗戦後,国民党が台湾でやったこと,共産党がChinaでやったこと 後年カンボジアでやったことまた現在チベットでやっていること考えていただ きたい.また,戦闘行為がなく宣戦布告がなくとも常にプロパガンダ戦がなさ れていることを忘れないでください.そして,共産党首脳も国内の情報開示を 行えない体制に起因する矛盾に苦悩し,必死で国家経営に当たらざるを得ず, 国内のガス抜きに日本を利用していることも頭の隅に置いていただきたい. ドイツと日本を比較されることは間違っています.ドイツの犯した罪は戦争と は関係がありません.またドイツ財界が補償云々をいうのは,EU内で同国が 後れをとった経済的イニシアティブを取るための同域内他国に対する牽制でし かありません. 土を耕すことは,必死で生きる証です.皆必死で生きようとしているのです. あなたのおとうさんもあなたのために必死で生きようとしたのです.彼への敬 愛を疑うことはありません. 農学徒より ●コメント:できるだけ年寄りにも判るような論争をお願いします。 ======= ■10/13 onestoさんより、米支援について onesto と申します。 北朝鮮への米支援について  北朝鮮の食糧不足は慢性化していると思う。  この原因はそもそも政府の農業政策の問題だと思う。  国家予算の多くの部分を軍事費に使う。  治山治水、農業改善により多くの金を使わないと  この食糧不足は解決されないと思う。  軍備拡充と国民生活の向上とどちらが大切か。  現在の北朝鮮は軍備の拡充の方が重要と思って  いるのであろう。(55年前の日本を思い出すが)  この点を先方に説得させる政治力が日本には  ないのだろうか。   今、中国の偉い人が来日しているようだ。  我々には”又、日本に金をせびりに来た”としか見えない。  中国も他国に金をせびるのではなく、自国の軍備拡充に  使う金を削って、必要なモノにその金を使うべきだ。 ●コメント:私たちに何ができるかを考えましょう。NGOでは米・日・韓そ れぞれが政府と一線を画して援助しているようですね。米ではリンゴの苗木を 1万本、馬鈴薯の種芋5百トン送るとか、本誌42号で紹介した「北朝鮮・愛 国果樹園つくり秘話」のように桃・柿の苗を送ることなど。草の根運動として 私たちに出来ることを考えましょう。 ======== ■10/13 山中さんより、お体を大切に 健康報告読ませていただきました。前向きに頑張っておられるのには 感心させられました。私も健康については関心があり、私なりの健康法 で現在は薬や栄養剤は一切服用せず元気でいます。それは歩くことと 気功と回帰水です。回帰水は体質の改善に役立つと思っています。 何か参考していただければ幸いです。くれぐれもお体を大切にお元気で 「電子耕」を続けてください。 やまなか ●コメント:有り難うございました。廃用症候群にならないように、歩くこと、 体を動かすことに努めましょう。ときどき健康情報をメールして下さい。 ======= ■10/16 斎藤富士雄さんより、お元気で何よりです 原田 勉様 お元気でなによりです。 引用勿論OKです、先輩の「電子耕」のおかげで愛鶏園のHPの訪問者が 急に増えてきました。 長野県の選挙のごとくネットワークの力は想像を超えます。 驚くことの多い毎日です。 斎藤富士雄 ●コメント:今後ともどうぞよろしく。 (引用されたメルマガは、すずき産地発行の 2000.10.13「野菜だより(No.506から) これ知ってろーる(前)」 http://macky.nifty.com/cgi-bin/bndisp.cgi?M-ID=0146&FN=20001013220007 です。) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <舌耕のネタ> 最近うれしかったこと ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  金大中氏にノーベル平和賞を授与されることになったこと。授賞理由の中に 「韓国の数十年に及ぶ全体主義の中で、金大中氏は度重なる生命の危機にさら され、長期間の亡命生活を強いられたが、徐々に母国を先導する民主主義の代 弁者として頭角を現してきた」とある。そこに感銘した。東アジア全般で民主 主義と平和に貢献することになるだろう、すでに米朝正常化の第一歩が始まっ たことは嬉しい限りだ。  日本ではノーベル化学賞に白川英樹筑波大学名誉教授が決まったこと。プラ スチックという大衆になじみの深いものに、常識では考えられない電気を通す ということの発見、しかも実験の失敗から生まれたという話が嬉しかった。テ レビでみる率直な人柄もいい。これから困るのは野菜つくりや花つくりをやる 暇がなくなるというのも人間的だ。文化勲章の受賞も当然であろう。  パラリンピックでがんばっている身体障害者たちを見ると涙がでるほど嬉し い。選手の活躍は、どこの国のひとでも私に勇気をくれる。私も片目しか見え ない障害があるが、身につまされて、こつこつと鍛錬を続けなければと思う。 最近の選挙では長野県知事選で田中康夫氏の当選があった。公共事業中心の 県政にインターネットやボランテアの若者たちだけでなく中高年層の「信州の 反骨」が勝利をもたらしたという。がんばれ中高年。  東京21区の衆院補欠選では無所属の新人川田悦子氏が当選した。政治でメ シを食う政治屋が多い中で、再選を目指さないという国会議員が誕生したのは 嬉しい。  21世紀をめざし、国際的にも、国内政治でも新しい風が吹くことを望みた い。ちなみに金大中氏も75歳だという、嬉しいことだ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <農業文化情報>山崎農業研究所 経常研究会「水問題」第2回懇談会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 10月28日(土)13:30〜17:00。 「地域を支える近代的水利施設と旧来の水利慣行」長町 博氏。 「農業水利と国土水環境」佐竹 五六氏 参加費無料。10月27日までに電話かFAXで下記まで申し込む。 現地研究会「山里の豊かさに学ぶ」松阪市11月18(土)〜19日 第25回山崎記念農業賞を受賞した「ささゆり会」をたずね、「話し合い」 や第3日曜日の「早起き市」、陶芸など体験教室に参加、野趣豊かな山菜料理 も楽しめます。申込は下記へ10月末までにご連絡下さい。 山崎農業研究所(新宿区四谷3ー5太陽コンサルタンツ内) http://www.taiyo-c.co.jp/public_html/yamazaki/yama_index.htm TEL 03-3357-5916 FAX 03-3357-6420 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <図書・情報>新刊『農村ビオトープ』『農業と気象』の2冊 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆新刊『農村ビオトープ』信山社サイテック 2800円 http://www.trc.co.jp/trc/book/book.idc?JLA=00039914 サブタイトルに農業生産と自然との共存という、この本は専門の異なる生物・ 生態・農業・農業土木の研究者が作り上げあげたもの。ビオトープとは「野生 生物が安定して生息できる空間」といい、次のテーマで構成されている。 1、農業と農村環境(富田正彦)2、生態系としての農村環境(杉山恵一) 3、百姓から見た自然環境(宇根豊)4、基盤整備と農村環境(水谷正一・中 川昭一郎)5、農村ビオトープの保全・管理(藤井貢)6、水田の物理的環境 と生物相(田淵俊雄・下田路子・立川周二)7、農山村の野生生物(坂井隆彦・ 清水哲也)8、農村の未来像(千賀裕太郎)  今後の農業政策や自治体の地域政策を実施する場合に配慮しなければならな い課題であろう。 ☆新刊『農業と気象』内嶋善兵衛著 鉱脈社(0985-25-1758)1600円+税 http://www.trc.co.jp/trc/book/book.idc?JLA=00015673 農業ほど天候・気象に左右されるものはない。人類が生きるために始めた農 耕も約1万5000年前の地球温暖化を背景に世界のいくつかの地域で発明さ れたようだ。今日世界4大文明とか言われているが、もっと数多く発見される だろう。日本の三内丸山遺跡もその内に入るかも知れない。  その農耕と気象の関わりを睦月(1月)如月(2月)と12月まで、農業共 済新聞のコラムに書き溜め、このほど10年分をまとめて本にした。例えば、 1月には「雪の布団」「凍み豆腐」「農業と積雪」「ハウス群と局地気候」な ど短い文章に内容豊富・讀んで面白い。著者は農林省の試験研究機関で気象の 研究に携わり、お茶の水女子大をへて現在宮崎公立大学学長。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <農工大・国際情報> 第7回農工大中国同窓会に参加して ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「東京農工大学中国同窓会と友好を深める会」略称・農工大日中友好会では 1994年から始まった日本と中国の草の根交流の記録をインターネットで紹 介しています。今年も北京理工大学で9月13日に同窓会を行い、故葉顧問の 墓参、同窓生の交流会の後、西安・関陽(ゴビ砂漠)・敦煌の見学をして18 日に帰ってきました。くわしくはホームページをご覧下さい。  http://www.jc-yuko.gr.jp/ 10月末には更新してご覧になれます。 <下田博之会長挨拶>  この度の訪中に参加頂いた会員各位、並びに我々を熱烈歓迎下さった中国同 窓会の先生方に心よりお礼を申し上げます。同窓会の交流や故葉篤荘先生の墓 参、その他の行程はインターネットのカラーグラフの通りです。  そして今後の課題は中国の同窓生との交流を密にするため地域ごとの名簿の 整備・現状把握をすること。年々の同窓会の開催時期、場所の決定、その後の 見学・観光の日程など詳細に連絡し合う必要を考えています。日中双方の同窓 生も今後さらに増加し、若返ると思います。そしてIT革命により日中間の通 信はより早く密接になることでしょう。それに役立てるためインターネット・ ホームページを開設しています。今後日中双方の利用を活発にして成果を挙げ るようにしたいと思います。皆さまの一層積極的なご参加と率直なご意見を交 流掲示板にお寄せ下さるようにお願い致します。 <第7回中国同窓会・参加者氏名(順不同・敬称略)> 中国:鮑重光、宋秉彝、陳一民、丁一、董振亜、楼程富、張鉄中。 日本:下田博之、下田延枝、松本正雄、松本静子、渡部直吉、鈴木隆、松村進、 平賀光雄、細渓美古、野田太、安富六郎、安富美智子、樽見真治、宗像秀吉、 重松正矩、堀越英雄、淵野雄二郎、河路由佳、周暁明。 <会員の感想・鈴木隆> この度の中国訪問旅行は、北京・西安・敦煌と1週間ではハードな旅でした が、広大無辺な砂漠をバスにゆられながら、その雄大さを感ずるとともに時折 見られるオアシスの緑の草木に、ほっとする思いをしました。兵馬俑を見て統 治者の権力の強大さに驚愕しました。また、楡林窟、莫高窟を現実に目にする ことが出来、1500年前の中国文明に感動するとともに、仏教伝来いらいの 日本文化と中国文化との結びつきの深さを感じました。  そして何より中国同窓会との友好をさらに深める意義ある旅行になりました ことを喜んでおります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <農業・図書情報>近藤康男の「三世紀を生きて」第4回その1 (10月号)昭和農業恐慌下の農業経済学者 連載第四回 原田 勉 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1、恐慌の研究と旺盛な著作  一九三〇年代前半(昭和五〜十年)、近藤康男の研究は農業恐慌との闘いだ ったと言ってよい。それは次のように旺盛な『著作』と「論文」の発表として あらわれた。資本と農民、産業組合関係の論稿が多いことに注目されたい。 ・「資本の農業支配」(産業組合)一九三〇年  『肥料問題研究』一九三〇年(佐藤寛次著・日本評論社刊) ・「製糸業の農民支配」(農業経済研究7ー1)一九三一年 ・「肥料生産の独占と農民」(横井博士記念論文集)一九三一年  『農産物生産費の研究』一九三一年(西ケ原刊行会刊)  『農業経済論ー資本主義と農業ー』一九三二年(浅野書店刊)  『蚕糸業統制論』一九三二年(明文堂刊) ・「水利農業における資本の支配」(社会2ー4)一九三三年 ・第一回産業組合問題研究会「産業組合デモクラシーについて」一九三四年 ・「たばこ栽培調査、栃木中川村、香川陶村、長野、福島など」一九三四年   『協同組合原論』一九三四年(高陽書院刊)   『農民経済の諸問題』一九三四年(日本評論社刊)  『肥料購買組合の任務』一九三五年(全購聯刊) ・「東北農民は何故貧乏するか」(禁酒新聞)一九三五年  今回はこの背景となった昭和恐慌・農村不況と肥料・資本・産業組合問題を 中心に取り上げる。 2、悲惨な昭和農業恐慌のなかで  昭和恐慌の最大の被害者は農業・農民だった。まず生糸の価格暴落である。 アメリカの不況が絹のストッキングなど贅沢品への購買力を奪ったこと、スフ (staple fiberの略。木材などを原料にした人造繊維でつくった布)という安 い代用品が出現したことによる。一九三〇(昭和五)年五月の生糸価格の暴落 はそのまま春蚕の繭価に転嫁されて、これまで新繭一貫目が六、七円であった のが三円以下となって、定着し、農家の最大の現金収入源は崩れさった。  農業恐慌が米作におよび、米価が低落したのは繭から一年余りおくれた一九 三一(昭和六)年十一月である。この年は大豊作だった。農林省の米収穫高予 想が引きがねとなり、それまで一石三〇円を保っていた正米相場は、一挙に一 九円まで下がった。農家はこれを「豊作飢饉」と呼んだ。  ところが、翌七年は激しい冷害で、一転して「凶作飢饉」となった。それが 三年も続いたから、東北・北海道の農村は悲惨だった。口減らしのため娘を売 るというなどの報道がつづいた。一九三二(昭和七)年に起きた五・一五事件 の首謀者(陸海軍青年将校)たちはその動機として「東北農村の悲惨な状況を 見るに忍びず」とのべた。この年、「農山漁村、中小商工匡済」のため臨時議 会が開かれるが、東北救済が主題だった。  この臨時議会の議題に農村負債問題があった。帝国農会は、昭和四年六月恐 慌の入り口の段階で、各銀行への問い合わせと系統農会を通じての調査によっ て、「農家負債は三〇億円をくだらない」と公表しているが、この年の農業粗 生産額は三五億九千八百万円だった(梅村又次他著『長期経済統計9農林業』) 。昭和七年には農家負債総額四七億一千七百万円と農務局が発表している。 農業恐慌の時には、農産物の価格低下率が農家購買品の値下がり率よりも大 きくなるシェーレが農家を苦しめるが、負債は農家負担を不当に重くする。過 去に負った負債の年賦償還額や利息は額が固定しているため、購買品価格以上 にシェーレ的作用をおよぼすからである。固定した地価にたいする税率で課せ られる地租もおなじである。景気のよいときおこなった土地改良の償還金を含 む耕地整理組合費も租税に準じた厳しさで農民の負担になる。農家はモラトリ アム(緊急時、法令で債務延期をする)などしか打つ手はない問題であった。  ここで、農業問題研究者の登場をもとめられる。  シェーレの問題として具体的解明を要するのは、繭や米など農産物価格の低 落率と肥料など農家購入資材の価格低落率の差による農家負担の増加の問題で ある。  近藤が最初に取り組んだのは、『肥料問題研究』だった。昭和五年のことで、 このとき三一歳。 (写真:「娘身売りの場合は当相談所へ御出下さい 伊佐澤村相談所」の掲示 板が恐慌下の東北農村であった。1930年共同通信提供) (くわしくは全農林発行の『農村と都市をむすぶ』10月号参照。)  http://www.catnet.ne.jp/zennorin/noson/nouson.html ━PR━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■  劇団文化座 第113回公演 作 堀江安夫 演出 佐々木雄二 ■■■□        『若夏(うりずん)に還らず』 ■■□□  ---森口豁(もりぐち・かつ)「最後の学徒兵 」より--- ■□□□ 公演期間 2001年1月12日(金)〜21日(日) 会場 文化座アトリエ □□□□    料金 一般 3675円 高校生以下 2100円(税込) □□□□        11月中旬前売券発売開始予定 http://bunkaza.com/ 森口豁「最後の学徒兵 」 http://www.cyber-rabbit.com/katsu/books/04.html http://www.trc.co.jp/trc/book/book.idc?JLA=96032011 森口豁の沖縄通信 http://www.cyber-rabbit.com/katsu/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●メール送付の際のご注意案内↓ http://nazuna.com/tom/denshico.html#mail ■山崎農研発行の書籍のご案内 http://www.taiyo-c.co.jp/public_html/yamazaki/yama_books.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●協力をいただいているサイト紹介コーナー 「農文協ルーラルネット」 http://www.ruralnet.or.jp/ 「山崎農業研究所」 http://www.taiyo-c.co.jp/public_html/yamazaki/yama_index.htm 「劇団文化座」 http://bunkaza.com/ -------------------------------------------------- 「75歳の伝記ライター 原田 勉」ホームページ制作管理 internet SOHO なずなコム http://nazuna.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ここまで読んでいただきありがとうございました。 ■ご意見・ご感想は、Eメール mailto:tom@nazuna.com または、電耕掲示板 http://www62.tcup.com/6201/tom.html? までお願いします。 『電子耕』は、2つのルートで配送しております。   『まぐまぐ(ID=14872)』 http://www.mag2.com/   『Macky !(ID=1283)』 http://macky.nifty.com/ SPECIAL THANKS to INTERNET JAH http://www.jah.ne.jp/ <本誌記事の無断転載を禁じます> ********************************************************************   隔週刊「75歳が送る農業文化マガジン『電子耕』」  第44号    --農業・健康・食・図書・人物情報--  バックナンバー・購読申し込み/解除案内 http://nazuna.com/tom/denshico.html 2000.10.26(木)発行      東京・ひばりケ丘  原田 勉 mailto:tom@nazuna.com *********************発行部数1304+72部*****ここまで『電子耕』*******