*****ここから『電子耕』********************************************** 【隔】週刊「74歳が送る農業文化マガジン『電子耕』」  第22号 --農業・健康・食・図書・人物情報--  http://nazuna.com/tom/denshico.html 1999.12.16(木)発行      東京・ひばりケ丘  原田 勉 mailto:tom@nazuna.com ********************************************発行部数1303+49部******** <キーワード>   農業を中心として健康・食べ物・図書・人物・庶民の歴史をめぐる雑学情報 を提供し、<読者の声>欄でお互いの意見交換の場を作りましょう。 --------------------------------------------------------------------- <本誌記事の無断転載を禁じます> ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ (投稿メールは原則として<読者の声>に掲載します。都合の悪い方は「載せ ないで」と明記して下さい。ペンネームの無い方は姓だけで載せますので、ご 了承ください。内容は自己責任でお願いします) <読者の声> *君が代・日の丸法制化問題関連<読者の声>特集臨時増刊号は只今編集中で す。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 目 次 <舌耕のネタ> WTO農業問題を考える <健康日記> そろそろ農文協図書館の通勤 <農業・図書情報> 『耕』増刊号の近藤康男論文 <文化情報> 原田悠理がNHK紅白歌合戦の初出場  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <舌耕のネタ>WTO農業問題を考える ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  世界貿易機関(WTO)とは関税などをなくし、貿易の自由化をめざしてガ ットに代わり1955年に発足した国連の関連機関です。閣僚会議はその最高 議決機関です。アメリカ・シアトルで開かれていた第3回閣僚会議は12月3 日決裂したことはマスコミな報道でご承知のことでしょう。  その中の農業問題だけを考えて見ましょう。農業分野で関税の引き下げ、輸 出補助金の削減・廃止をめぐっての、アメリカとEUや日本との溝は埋まらず、 決裂の要因になりました。  もともとアメリカなど15カ国の食料輸出国は自由化の名のもとに農産物の 関税を工業製品なみに引き下げ農業関連産業の世界市場を広げようしています。  これに対して日本とEU代表は「農業は経済的な面だけでは測れない環境保 全など多面的な機能を有しておりこれらいっさい無視して農業への支援や輸出 補助金の削減を迫るアメリカの主張には同意できない」と主張しました。 日本の「農業の多面的機能」は農水省だけでなく通産省・外務省も政府の一 致した要求でした。EUは日本、スイス、韓国、ノルウエーとともに「多面的 機能支援国会合」を発足させ閣僚宣言に盛り込むことを主張していました。  結局アメリカなどの輸出国と多国籍企業の利益優先の強引な主張は通らず、 日本の「多面的機能」も今後の交渉に残されました。  しかし、シアトルでは全米と世界各国から集まったNGO(非政府組織)に 日本から農民運動全国連合会(農民連)が参加し、12月2日を「食と農業の 日」として集会を繰り返し、5000人のデモは穀物メジャーのカーギル社な どにデモ行進をしました。そして「食料主権」と大書した横断幕を各国の農民 は、WTO農業協定のもとで農産物価格の低下や輸入拡大のため、家族農業の 維持がきわめて困難だと共通して語っていました。  食料問題はどの人たちにとっても日常生活、命にかかわる問題です。そうい う意味からも次の101歳になられる近藤康男博士の論文もぜひお読みくださ るようにお勧めします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <健康日記> そろそろ農文協図書館の通勤を始めます ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  病気退院後6週間になります。寒さもだんだんきびしくなりますが、天気の 良い日には散歩がてら農文協図書館に週2回くらい行っています。  東京農工大学日中友好会の事務局の引継もあります、クラス会の事務は引継 ました。あとは近藤康男先生の秘書の仕事だけです。これから仕事は3分1に へらして、体力相応の仕事だけにしたいと思います。  薬の副作用で身体中が痒かったので先週から痒みどめに夜だけ抗アレルギー 剤のホモクロミンを飲んでいます。おかげで眠気をもよおし、よく眠れます。 都心に出るのは歯科、消化器科、鍼灸治療などためです。それも連日では疲れ ますので、隔日にしています。  散歩のとき老人を見ると、私もあんなに背を丸くして老人姿になるんだな、 と思いつつ、はっと気をつけ、近藤先生のように百歳を越えても、しゃんとし なければと思い返しています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <農業・図書情報> 『耕』増刊号の近藤康男論文 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  山崎農業研究所では『耕』食料主権特集・増刊号を2000年2月発行(発 売は農文協・予価1000円)される予定です。  その巻頭論文に近いところに掲載される記事の予告です。 --------------------------------------------------------------- 20世紀の農業・農村問題を研究してきた101歳の農業経済学者 「近藤康男博士」の執念を吐露 食糧の自給無くして何の独立国ぞ!!    1989年生まれの近藤康男博士は2000年1月で満101歳を迎えた。 今でも現役の農文協図書館理事長、東大名誉教授でも最高年齢。  その人が自宅では家庭菜園で自ら野菜を自給する。そして本誌では「食糧自 給は世界平和の基礎」と提言している。  明治時代から日本は朝鮮・中国を侵略し食糧・農業の基地としてきたのを見 ている。国内では地主制度が農民の自主的食糧増産を抑えたいた。その土地私 有制度を問題として戦前には東大を追放になった。  戦後は農地改革で農民の味方になり『貧しさからの解放』を訴えた。現在の 農政はWTO体制のもとに「自給率を向上させるという自主性を失っている」 のではないか、と訴えている。 ----------------------------- <近藤康男・略歴> 1899年愛知県岡崎市生れ 1925年東大農学部農業経済学科卒  同 大学助教授の時『農業経済論』を発表  農学博士『煙草専売制度と農民経済』など刊行 39年農林省統計官の時「農林統計改正」 41年東京帝国大学教授兼農林省統計官 43年思想弾圧により東大追放 46年東京大学教授に復職  53年『貧しさからの解放』ベストセラーとなる 59年東京大学定年退職、武蔵大学教授 75年『近藤康男著作集13巻』刊行 99年満百歳記念『七十歳からの人生』刊行 2000年4月『農文協60年史』を刊行(予定) ---------------------------------------------------------------------  食糧自給は世界平和の基礎である      101歳の農業経済学者の提言         近藤康男  日本の食糧自給率が世界の列強国とされている国々の中で、最低になったこ とは国民一般が不安としている。殊に、農家はWTOの時代になって、米価が 急に低下したのに不安を感じて、兼業に力を移し耕作放棄田も多くなっている。  これに関して政府が食糧・農業・農村問題の基本について調査会を設けたの はよいが、そこで政府が示した考え方は、国民の不安に対して、自給率改善の 目標も示さず、ただ「食糧需給は国内生産を基礎に、輸入と備蓄によって安定 させる」というだけであった。  これでは民心は安定しない。米が生産過剰だから減反、作付制限をしている 時にミニマムアクセスだといって強制的な米輸入で米価はいよいよ低下する。 備蓄というなら過剰米を市場から隔離して、毎年買い換えるなどしないで棚上 げにして貰いたい、というのである。それによって米価の安定を長期に続けて もらいたいのである。毎年買い換えする備蓄は農家からみると備蓄ではないと いうのである。  国内産と輸入にまかせるというのはWTOの示す方向に一任するということ で承服できないのである。  毎年買い換える備蓄ではなく長期に亘る棚上げを主張するのであるが、コメ というものが人の食糧としての保存力があまり大ではないことを無視するもの ではない。これについては、農家が個別的に備蓄したときの方法はモミ貯蔵で あった。それが現在の役立つものかどうか農業試験場などの研究項目にしたら と考える。  しかし棚上げの処理について、食糧以外の用途に利用するのを否定してはな らない。政府がWTOとのコメ交渉で、コメの開放実施を遅らせる代わりに義 務化したミニマムアクセスの輸入米の一部を食糧不足国支援のために、他の一 部を家畜飼料として売却のために処理したと聞いている。私はその事実を確か めていないが、そのような処理は棚上げ米について考えるべき一つであろう。  棚上げしない備蓄は無用とはいえないが、米価を安定する作用をもたないか ら、前掲した政府の言葉は主食たるコメの需給や米価は、国産と輸入に任せる と読まなくてはならない。それは、WTOの示している世界単一市場の論理に 任せるということである。それはこの数年われわれが経験した日本の米価の低 落である。イネの作付けを減らしているのに政府の食糧政策で、あのような事 態が止めどもなく進んだ時に、若し、冷害が起こって国産米の生産が1993 年の凶作程度に著しく減じた場合、どのようなことがおきるかを考えなくては ならない。  日本はコメや小麦を世界市場に求め、自動車や電機の輸出で豊富な外貨をと って米も小麦も手にすることができるかも知れない。しかしそれは、コメや小 麦の価格を高め、東南アジアやアフリカの小国の経常的な食糧不足の国々のコ メ輸入を困難にするに相違ない。食糧不足を常態としている中東も同じである。  それらの国々の人民から日本のコメあさりによる被害を恨まれるに相違ない。 それは日本の善良な人々にとっても、嘆きである。中国への侵略戦争が誤りで あったことを認め、中国の食糧事情の改善に役立てばとしていろいろのことが 行なわれているが、日本の食漁りによってそれらの人達の友好的事業が空にな る惧れも生ずることであろう。そして20世紀の末期、日本が稲作放棄したの は誤りであったと悔やまねばならない。そのような悔みをしないためには、日 本は今、稲作維持に立ち帰る事だと思う。  食糧問題は、どの人にとっても日常生活、生命に直接関する問題であるから、 小さい問題が大きな騒動になり、戦争の原因ともなるものである。大正年間の 米騒動を想い出す。シベリア出兵が原因であったと記憶するのだが北陸の漁港 で米の積み出しに反対して漁家のかかたちが騒動をおこしたのが発火点で、全 国的な騒動になった。女房達にとっては明日の食事の問題であったが、全国的 に広がったのは小作問題など社会問題も動いたからである。日本が明治期にお こした日清・日露の戦争も矢張り日本にとって食糧問題が背後にあったことは 戦後に行なった戦後経営の最大の部分が台湾・朝鮮・満州に農業基地を設定し たことから見ても否定できないことではなかろうか。  各国が可能な限り食糧自給の努力をすることが世界平和の基礎だといえると 思う。                 (農文協図書館理事長・東大名誉教授) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <文化情報> 原田悠里がNHK紅白歌合戦に初出場 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  私事で恐縮ですが、原田悠里(はらだ・ゆり)は出身が熊本・天草で生まれた 所も私と同じ町の近所の親戚です。原田一族と言うわけで、父親は私の農学校 の先輩です。それが今年NHK紅白歌合戦に初出場というわけで、お祝いにこ のニュースを送り皆さんよろしく後援してくださいとお願いします。  原田悠里は鹿児島大学教育学部でクラシックを学び横浜で2年間小学校の教 師を経て北島三郎の弟子になり「演歌を18年歌い、やっと日本人の心がつか めたかなと。日本の伝統や風土からうまれた心情を大事にしたい。演歌も世の 中も冬の時代ですが、頑張れば報われる。大晦日にはそんなメッセージをこめ て歌います」  今年のヒット曲は「津軽の花」、初出場10組の中、演歌からは只一人。異 色の歌手として、『ひばりとカラス』の本を出したり、早稲田大学や開成学園 の公開授業で「演歌とクラシック」の講師を勤めました。 北島音楽事務所ホームページ http://www.kitajima-music.co.jp/ 原田悠里ホームページ 早稲田大学で再度特別講師に http://www.kitajima-music.co.jp/artist/hara/hara_inf.html 1999/3のニュース 「津軽の花」浅香光代さんの振り付けで盆踊りに http://www.kitajima-music.co.jp/f_news/news/news34.html 1999/2のニュース 「津軽の花」絶好調!! やまねこマラソンで10キロ完走 http://www.kitajima-music.co.jp/news/news20.html 1998/6のニュース 京都「ひばり記念館」で熱唱! http://www.kitajima-music.co.jp/news/news14.html 1997/9のニュース 原田悠里の本「ひばりとカラス」 http://www.kitajima-music.co.jp/news/news5.html 1998.8.5.芸能ニュース●学習用ソフトに原田悠里 http://www.zakzak.co.jp/geino/n_August98/nws2578.html 原田悠里(はらだ・ゆり)著 読売新聞社『ひばりとカラス 』 http://www.trc.co.jp/trc/book/book.idc?JLA=97032123 --------------------------------------------------------------------- <お断り> <冬の健康食>は当分の間おやすみとさせて頂きます。  --------------------------------------------------------------------- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆次号は新年号になります。次号の発行日は本来12/30ですが、まぐまぐから 年末年始の配信はできる限り控えるよう指導がありましたので、次号は1/6の 配信を予定しています。ご了承ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <「電子耕」原稿・投稿募集>  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメルマガは読者の意見交換を一つの目的にしています。 「キーワード」の趣旨にそった投稿を募集しています。 1、庶民の歴史としての「自分史・父母の歴史」「エッセイ」 2、農業・文化について、健康・食についての情報など。 3、字数は一人1回500字から1000字くらい。メールで送って下さい。  掲載するときのペンネームも添えて下さい。 4、投稿<読者の声>は原則としてこのメルマガに掲載します。掲載は困る方  は「掲載しないで」と明記して下さい。また、原稿料は差し上げられません のでご了承ください。                       編集責任者 原田 勉 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●(投稿メールは原則として<読者の声>に掲載します。都合の悪い方は「載 せないで」と明記して下さい。ペンネームの無い方は姓だけで載せますので、 ご了承ください。内容は自己責任でお願いします) ●メール送付の際のご注意案内↓ http://nazuna.com/tom/denshico.html#mail ━PR━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■ 豊な情操と優れた感性を育てる創作演劇をめざしている集団 ■■■□         劇 団 文 化 座 ■■□□        2000年度 新人募集! ■□□□     http://bunkaza.com/recruit2000.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━PR━━━ ■劇団文化座マスコミ出演情報から抜粋 野村須磨子 NHK教育テレビ 海外ドラマ「15の不思議な物語」(吹替え) 1999年12月23日(木)PM6:45〜7:10(前編) 1999年12月30日(木)PM6:45〜7:10(後編) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■山崎農研発行の書籍のご案内 http://www.taiyo-c.co.jp/yamazaki/yama_books.htm ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●協力をいただいているサイト紹介コーナー 「農文協ルーラルネット」 http://www.ruralnet.or.jp/ 「山崎農業研究所」 http://www.taiyo-c.co.jp/yamazaki/yama_frame.htm 「劇団文化座」 http://bunkaza.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ここまで読んでいただきありがとうございました。 ■ご意見・ご感想は、Eメール mailto:tom@nazuna.com または、電耕掲示板 http://www62.tcup.com/6201/tom.html? までお願いします。 『電子耕』は、2つのルートで配送しております。   『まぐまぐ(ID=14872)』 http://www.mag2.com/   『Macky !』 http://macky.nifty.ne.jp/ SPECIAL THANKS to INTERNET JAH http://www.jah.ne.jp/ ******************************************************************** 【隔】週刊「74歳が送る農業文化マガジン『電子耕』」  第22号 --農業・健康・食・図書・人物情報--  バックナンバー・購読申し込み/解除案内 http://nazuna.com/tom/denshico.html 1999.12.16(木)発行      東京・ひばりケ丘  原田 勉 mailto:tom@nazuna.com *****発行部数1303+49部**********************ここまで『電子耕』*******