********************************************************************* 週刊「74歳が送る農業文化マガジン『電子耕』」 第12号 --農業・健康・食・図書・人物情報--  http://nazuna.com/tom/denshico.html 1999.9.16(木)発行      東京・ひばりケ丘  原田 勉 mailto:tom@nazuna.com ********************************************発行部数1316+40部******** <キーワード>   農業を中心として健康・食べ物・図書・人物・庶民の歴史をめぐる雑学情報 を提供し、お互いの意見交換の場を作りましょう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 目 次 <舌耕のネタ> 日の丸・君が代の次は? <庶民の歴史> 金鵄勲章の話・その1、明治編 <農業・図書情報>「雲南の旅報告」 ☆『電子耕』1000部突破記念読者プレゼント第2弾 <秋の健康食> ◎ 9月のしゅんの野菜        (12)揚げナスのエダマメ入りおろし ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <『電子耕』1000部突破記念読者プレゼント当選者の声> 東京のAKIAさんからチケットプレゼントへのお返事をいただきました。 ありがとうございました。 (URLは編集部挿入) ----------------------------------------------- “パートナー”劇団文化座公演109回 9/11を観て ----------------------------------------------- 「これからの人生、あなたはどのように生きていきますか?     そして誰と生きていきますか?」  これは、このお芝居のキャチコピーです。芝居の筋書きは文化座のHPにお譲 りした方が良いでしょう。 http://nazuna.com/bunkaza/partner1999.html  シリアスな印象を受けますが、現代風刺喜劇と受け取りました。  身につまされる台詞も随所にあるのですが、笑いも随所にちりばめられてい て、場内から笑い声があがりました。  軽快なプリティウーマンの音楽が暗転の度につかわれ、その変化が芝居の内 容と共に変奏していく、心憎い演出です。  佐々木 愛さんの可憐な娘時代を画面で観た世代の者として熟年と呼ばれる 世代を迎え、悩み多き女性の時期を演じる姿勢に感動しました。役どころとし てはぴったりです。 http://nazuna.com/bunkaza/SASAKI-AI.html  誠実で真面目で、でも自分の物差からはずれた人は許せない。 共演された李 麗仙さんのスレンダーな美しさは素敵です。 http://www1.endeavor.co.jp/genic/ri.html  コピーにあるように、どのように生きていくか?は、どの世代にとっても重 要な課題です。特に子供達が、成人した後、これからの丁度、私と重なる部分 もあり、良い時期に良い芝居を、観られたと喜んでおります。  私にとっての最大、最良のパートナーである夫と観る事ができてなによりで した。  劇場内を見回しても圧倒的に女性です。日本の男達、特にお父さん文化度で 女性に置いてきぼリをくわないように、頑張りましょう。  男の人たちが忙しいのはわかります。でも、もっと楽しみましょう! 芝居も音楽も足を運ばなければ本物と出会えませんもの。  今回は、1000号突破記念プレゼントに応募して本当に幸せでした。  ありがとうございました。                AKIA ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <舌耕のネタ> 日の丸・君が代の次は何か? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「日の丸」を掲げ、「君が代」の歌を唱えということが先の国会で法律できま った。なんで今ごろ慌てて決めねばならないのか、今でも疑問だ。 いろいろ考えてみると、百年まえの時代にタイムスリップしたのではないか と恐ろしくなる。  私が勤めている農文協図書館の理事長で今年の正月に満百歳になられた近藤 康男先生がおられる。 http://nazuna.com/100sai/  1899(明治32)年生まれだから、前世紀からの生存者である。その近 藤康男の思い出のなかに、明治時代の軍隊について印象が強かったことがあっ た。金鵄勲章である。  いまどきの人はそんな勲章なんて聞いたことがないと思う。 これは主に軍人がもらった勲章である。  金鵄勲章のはなし(その1・明治編)  ------------------------------------------------------ <金鵄勲章のはじまり>  「あの時期に話題になったことの中で、私の記憶に強く残っているのは、年 金付きの金鵄勲章の話だった。  日清戦争のときに平壌城の玄武門に一番乗りして金鵄勲章をもらった原田重 吉という人が私の郷里の近くの人で、一番乗りの場面を芝居にして有名になっ た。それが岡崎地方にもきたことを今でもおぼえているよ」  近藤康男の話にでた原田重吉は、1894(明治27)年9月15日、日清 戦争のとき朝鮮・平壌城攻撃で玄武門に一番乗りして門を内から開けるという 戦功をあげた歩兵18連隊の一等卒(当時は兵卒といい、まもなく卒が兵に改 められた)。  当時、数少ない金鵄勲章功七級をもらい有名になった。  功七級の年金百円で田畑を買ったとか農民の羨望の的であった。 原田上等兵は凱旋したあと、自らそれを芝居に仕組み、1898(明治30) 年大阪の中座で上演し、その後全国各地を俳優として演じて廻った。  当時東京では、壮士芝居の川上音次郎一座が日清戦争芝居で大当たりだった そうで、その影響があったのだろう。  原田重吉は初めはどこでもちやほやされた。しかし、近藤の村付近では「日 清戦役の勇士が、芝居などをやるとは」と言われ、後には爪弾きされるように なったという。  金鵄勲章は神武天皇の神話が起源で、東征の時天皇の弓の先に金色の鵄(と び)がとまって敵の軍卒を眩惑・圧倒したという故事にちなんで1890(明 治23)年2月11日に創設された。  制定にあたって「武功抜群ノ者ニ授与シ永ク天皇ノ威烈ヲ光(あきらか)ニ シ以テ其忠勇ヲ奨励セントス」という詔書が出た。 陸海軍の軍人に与えられた栄典である。  軍人の名誉心をそそるものであった。  これが、にわかに現実味を帯びたのは日清戦争からで、1894(明治27) 年10月金鵄勲章に終身年金が出るという経済的恩典をともなうことになった。  功一級から功七級まであって、武功のあった将軍クラスが功一級から二級、 将校は三級から五級、下士官と兵は六級から七級と定められていた。  その年金は明治28年から功一級が1500円、功七級が100円であった。 近藤康男によると、  「日清戦争では金鵄勲章は非常に少なかったんだが、日露戦争では大判振る 舞いであったようで、私の親戚の叔父も『小指一本で金鵄』だとか言われ、そ の年金で田地を買ったと村での噂であった」  私は当時100円の値打ちを近藤に聞いてみた。 「私の父は小学校の教師をしていたが、初任給7円という辞令があった。明治 20年頃の話である。  校長になると月給30円で、村人は『日一両』といってうらやんでいた。ま だ徳川時代の生まれの人が多く、貨幣換算も円や銭になじまず、何両何文とい うのが通用していた時代だ。  村人は戦争の思い出として、なぜロシアと戦争せねばならなかったかとか、 戦後不況はどうして起こったのかなどは、話していなかったと思う。また戦死 した村人の名を忠魂碑に刻んだだけで忘れてしまい、年金付きの金鵄勲章のは なしが多く話されていた。  当時、水田1反歩(10アール)の値段は150円から200円くらいだっ たが功七級で100円の年金を3年貯めれば2反歩くらいは買えたんではなか ろうか」  私が調べたところによると、明治40年の水田1反で収穫された米はせいぜ い1・7石(255キログラム)、米価が石当たり16円だったから、粗収益 は27円くらいだった。これから4割の小作料と肥料代、臨時雇の労賃を差し 引けばいくらも残らない。  年雇の現金賃金は1年で40円くらいだったのと比べても、金鵄勲章の年金 100円は大変な魅力であったろう。 「日本人はどこか楽観的性格をもっていて、生命を軽くみて戦争をよろこぶ傾 向があるというのが真実であるなら、その気性を培った制度の一つとして年金 付き金鵄勲章があげられると思われる」 (注) 日清戦争の損害は、兵卒の死者と廃兵合計は1万5000人余、その うち82%は病気によるものであった。  近代では初めての外国派兵で当時は外征軍といっていたがすべて初めての経 験であった。  当時の陸軍では白米6合にたくあんや梅干といった偏った食事による脚気の 多発でなすすべがなかった。加えて慣れない水と風土病、厳しい寒気による病 気の続発であった。  その10年後の日露戦争の死者は合計9万6000人余、その内70%が戦 死者であった。戦傷病者も38万人にのぼった。このときも白米食による脚気 は克服されていなかった。動員された兵士は多くが農漁村出身で総動員数10 0万人を超えた。日露戦争はロシア軍の要塞防備が堅固で、しかも近代火器の 機関銃や大型大砲の出現による大量殺戮の初めての戦争であった。    金鵄勲章は外征に動員され、犠牲になった兵士への償いではあったが、多く の庶民の困難と悲劇をそらし、特別の恩寵と現実的利益をもって軍国主義へ誘 導する道具であった。  第二次世界大戦後には論功行賞は一切行われなかったが、日中戦争の段階で は相当数が贈られた。戦後廃止されるまでの総数は10万8652名であった。 受賞者の多くは亡くなったが、その家族は今も多く残っているだろう。私もそ の一人である。  今にして考えると、農村では戦争や軍隊を喜び歓迎する傾向があったし、金 鵄勲章はその象徴的現れであったが、近藤康男が言うように日本を好戦的にし た道具の一つではなかろうか。 (以下・『電子耕』13号につづく予定) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <農業・図書情報>「雲南の旅報告」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  中国の西南部に位置する雲南省への旅は昆明・大理・麗江を訪れた。 昆明では雲南農業大学で、東京農工大学中国同窓会に出席、中国側8人、 日本側30人で日中友好交流にぎやかでした。 同じく昆明ど行われている世界園芸博覧会を見学、大阪の花博のように派 手ではなかったが中国各省や大都市の特徴が展示され、その意気込みが感じら れた。日本庭園もあったが英米の展示は形だけ、見学者も少ない。東南アジア の国が熱心だった。 大理石の産地・大理に飛んで、古城をみた。元に攻められるまで首都だっ た威厳のある都市だ。人口310万人、昔からビルマに通じる西南シルクロー ドの要衝、チベット系のぺー族・ナシ族・イ族が狩猟から水田耕作を始めたと いわれる。 白い色を基調にするぺー(白)族の集落のなかに藍染めをする周城鎮を見 学、絞りの木綿クロスを買う。 バスで3時間北にある麗江まで農村が続く、麗江はナシ族が多く、世界遺 産に指定された明・清時代のたたずまいを残す老街で有名。もう一つは559 6メートルの玉竜雪山、さいわいに澄み切った青空に万年雪と氷河のみえる霊 峰を見ることができた。 山頂を真近にみる高原までリフトに乗る。標高3000メートル以上で空 気が薄く酸欠頭痛を感じながら、ナシ族の民族衣装を着てモデル写真をとる。 昆明まで雲南航空で45分。5年前まで、こんな辺境まで航空路ができる とは、まして多くの中国人が乗客になろうとは予想もしなかった。中国の経済 発展のスピードが早いと実感した。 昆明では民族博物館で小数民族の奇麗な衣装がすばらしかった。 雲南省は小数民族が25もあって中国56の民族の大半を占める。その衣 食住と文化が集積されている民族博物館はぜひ見てもらいたい。 こうして7泊8日の旅は終わった。そして帰宅してから夜中まで皆さんか らのメールを拝見。1400人の読者に支えられていることが実感され、今度 の旅ほど途中から早く帰りたいと思ったことはなかった。(勉) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆『電子耕』1000部突破記念読者プレゼント第2弾 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ プレゼントのその1:拙著「評伝岩淵直助」を2名のかたに。 http://www.ruralnet.or.jp/cgi-bin/isbn.cgi?isbn=ISBN4-540-94178-X プレゼントのその2:「雲南の藍染めテーブルクロス・40センチ四方」 を2名のかたに。 計4名の方に抽選でプレゼントします。 ご希望の方は、ご希望の品、送付先住所、送付先氏名、ペンネーム、年齢、 職業、『電子耕』に対するご意見・ご希望を明記の上、 mailto:tharada@anet.ne.jp 宛てにメールください。締め切りは13号発行まで。 当選者は15号にペンネームで発表します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <秋の健康食> ◎ 9月のしゅんの野菜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ◎マツタケ、カボチャ、ニンジン、キャベツ、レタス  ○ナス、トマト、サツマイモ、サトイモ、ミョウガ、オクラ、   トウモロコシ、コマツナ (12)揚げナスのエダマメ入りおろし 出盛りのナスとエダマメを使って、ちよっとかわったお料理を紹介します。色 どりもきれいですし、油で揚げるのでナスのうまみがいき、栄養のバランスも とれた一品です。ビールのおつまみにもぴったり、ごはんのおかずにもあいま す。 材 料:ナス(一人前2個程)、揚げ油、ダイコンおろし、エダマメ、酢、し ょう油、砂糖。 作り方:1、ナスは、タテに切り目を入れた茶せん切りにし、ふきんでよく水 気をふきとっておく。 2、てんぷなべに油を熱し、ナスを唐揚げする。ナスは油に入れると浮き上が り、油から出ているところは色が悪くなるので、くるくる回しながらよく揚げ る。 3、ダイコンおろしをつくり、三杯酢(酢、砂糖、しょう油 )で味つけし、 ゆでたエダマメの実をだしてまぜておく。 4、よく油を切っ揚げナスを皿に盛り、(3)をたっぷりかけて食卓へ。 ○ 合わせ酢の分量は、酢大さじ3、しょう油大さじ3、砂糖小さじ半分程度 が標準。熱いうちに食べること。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■ (社)日本劇団協議会主催 創作劇奨励公演 劇団文化座制作 ■■■□    平成九年度文化庁舞台芸術創作奨励特別賞 受賞作 ■■□□ 世紀末の田端にこだまする幕末青春鬱屈伝 新しい時よ来たれ! ■□□□     ◇◇◇「 祭 り は ま だ か 」◇◇◇ □□□□     鳥海 二郎 作   佐々木 雄二 演出 □□□□ 1999年12月10日〜19日  東京・田端・文化座アトリエにて □□□□ http://nazuna.com/bunkaza/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ---------------------------------------------------------- 次号予告:13号 日の丸・君が代・金鵄勲章 その2 ---------------------------------------------------------- ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ <「電子耕」原稿・投稿募集> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ● このメルマガは読者の意見交換を一つの目的にしています。 「キーワード」の趣旨にそった投稿を募集しています。 ●字数は一人1回500字から1000字くらい。メールで   送って下さい。掲載するときのネームも添えて下さい。 mailto:tom@nazuna.com ●メール送付の際のご注意!!! ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^  最近頂くメールのなかに文字化けして読めないものがあります。 それらは例外なくMicrosoft Outlook Expressというソフトから発信されたも のでした。  Microsoft Outlook Expressは初期設定のままですと相手に文字化けメール を送ってしまうことが多いようです。 AVAC ONLINE SERVICE http://www.avac.co.jp/ の 「Microsoft Outlook Express をお使いの方へ」 http://www.avac.co.jp/oemail.html を参考に設定されることをお薦めします。  また、○のなかに数字が入った記号や半角カタカナもインターネットでは禁 止されている(他のパソコンで文字化けの可能性大なため)とのことなでご注 意ください。  詳しくはHATさんの「インターネットメールの注意点」 http://www02.so-net.ne.jp/~hat/imail/cover.html をお読みください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●協力をいただいているサイト紹介コーナー 「農文協ルーラルネット」 http://www.ruralnet.or.jp/ 「太陽コンサルタンツ」 http://www.taiyo-c.co.jp 「劇団文化座」 http://nazuna.com/bunkaza/ ここまで読んでいただきありがとうございました。 ■ご意見・ご感想は、Eメール mailto:tom@nazuna.com または、電耕掲示板 http://www62.tcup.com/6201/tom.html? までお願いします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■バックナンバーは、 http://www.nazuna.com/tom/denshico.html のなかの「★バックナンバー」のそれぞれの号番号をクリックすると 読めます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『電子耕』は、2つのルートで配送しております。   『まぐまぐ(ID=14872)』 http://www.mag2.com/   『Macky !』 http://macky.nifty.ne.jp/ SPECIAL THANKS to INTERNET JAH http://www.jah.ne.jp/ ********************************************************************* 週刊「74歳が送る農業文化マガジン『電子耕』」第12号 --農業・健康・食・図書・人物情報--  バックナンバー・購読申し込み/解除案内 http://nazuna.com/tom/denshico.html 1999.9.16(木)発行      東京・ひばりケ丘  原田 勉 mailto:tom@nazuna.com *************************************発行部数1316+40部***************